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 流れをつかむ
 社会科など暗記科目と言われているものがあります。 しかし、電話番号とか覚えるのとは少し事情が異なります。 まず大きな流れを頭に入れます。 次に細部を、それに貼り付けていく。 流れをつかむのに、いちばん良いのは何回も教科書を読むことでしょう。 ところが子どもたちは、なかなか文章を読んでくれません。 そこで考えたのが歴史エスパーのサブノート学習です。 これはテキストの要約ですが、キーとなる言葉が空所になっています。 そこを補充しながら読んでいくんです。 だから穴埋めは設問というより読みを滑らせないためのしかけです。 こうすると読まざるを得ません。

 変化をつけて繰り返す
 どんなことがらでもA⇔Bで、Aを示してBを答えさせる聞き方があれば、その逆の聞き方も必ずあります。 例えば、歴史「十七条憲法に関連する人物はどれですか。」という問もあれば 「聖徳太子の業績はどれですか」があるでしょう。 地理だったら「五大湖岸で鉄鋼業のさかんな都市はなんですか。」に「ピッツバーグでさかんな工業は何ですか。」のような具合です。 年号や地名の要素を入れればもっと設問は考えられます。 だから、1回正答なら同じ問題をやらないシンプルな進行のドリルでも、 同じことがらを異なった聞き方で繰り返えすことで、知識の定着をはかれます。 答え方も単純な選択・言葉を合成するもの・キー入力など変化をつけられます。


 オリオン座、餃子
 選択肢をどう作るかは大問題です。 冬の南の空の代表的な星座は何でしょう。オリオン座、餃子…。 こんな突拍子もない選択肢が5択のフリーデータにあがっていたのを見たことがあります。 たしか子どもの作ったもので思わず笑ってしまいました。 クイズ仕立てにするのか正面から迫るのかやり方はいろいろでしょうね。 私の場合は真っ向勝負なので、そんなおもしろい選択肢は作りません。 少し羨ましいかな。(^^ゞ
また、無いものを選択肢にすることもありません。歴史の問題で織田秀吉なんて使わない訳です。
DOSの時代ですが、単語テストで自動綴りフィルターというのを作ったことがあります。 ea-->ee とか sh-->ch とかのパターンを60くらい用意しました。 単語をこのフィルターにかけると紛らわしい綴りの単語を5つ生成し選択肢ができます。 これでも単語の知識を試すのに役に立ちました。 なにしろ選択肢を作る手間がまったくないので大発明と思いました。 が、すぐにやめました。何か気持ち悪いってのが理由です。 その前に子どもたちにひどく不評だったのです。^_^;
それから選択肢を採る範囲を考えるのは大切です。 また、歴史を例に取りますと人名を答えさせる設問があったとします。 江戸時代の単元なら選択肢は同時代の人で固めます。 通史なら各時代の人から選ぶでしょう。 そして中学で学習しないものは選択肢の中でも使いません。 正解でないものも語群にあれば馴染みの言葉になっていく効用があるのではと思います。

 漢字の書きは嘘です
 手書き入力のインターフェースがきちんとなければ書き取りテストはできません。 IMEパッドの手書きを見れば分かるように候補は出ても一つにはなかなかしぼれません。 自販機のお札判定より、パソコンの書き取り問題の正誤判定はむずかしいのではないでしょうか。 だから書き取りはといっても選択問題でした。
国語と言うと漢字がつきものですが、漢字はそこそこ書けて、しっかりと読めれば、それでいいのだと思います。 薔薇だの葡萄だの書けても、あまり自慢にはなりません。なるか。(^_^; 以前雑誌で「あわせ漢字と部首」というのを読んだことがあります。 CAIでも「漢字大工さん」というのがありました。 こういうのは自然と意味を意識するようになるので小学生にはいいですね。 あと、熟語を書き下し文というか、大和言葉に直す練習ですね。 これもいい。 意味に注目することの方が、「はね」だの「はらい」だのをうるさく言うことより大切はるかに大切です。 あ、話があらぬ方向に向かいました。(^_^ゞ
そんな思想をありったけ詰めた国語エスパーというソフトがあります。 興味があったらご覧ください。

 得意を伸ばす---CAIにできること
 手書き文字式の立式に苦しむ子どもは多いです。 ところが、整数で考えさせる作業を間に入れると、すぐにわかってくれます。 文字は抽象的なんですね。 小学1年生には数字だって抽象的です。 だから数の導入のときは絵が大活躍です。 でも、リンゴばかりじゃ芸がないですね。 パソコンは絵ならなんぼでも出せるのが便利です。
タイルを使って教えるやり方も昔からありました。 正方形は並べたとき隙間ができないので量の比較がしやすい。 わたしの作ったCAIの中でもたくさん使いました。 タイルは具体的な物から量以外の性質を消したもの。絵と数字の中間と考えていいですね。
このタイルでどこまでも計算の仕組みを説明していくのには、異論も多いです。 ただ、足し算、引き算の導入部にはたいへん有効です。 特に繰り上がり、繰り下がりはわかりやすくなります。 色を変えたり1のタイルの仕切りを消して5の長いタイルに化けさせたり、ソフトを作る側も楽しい。 工夫のし甲斐がありました。
あまりパソコンの利点を語ったことになっていませんが、とにかくパソコンはおっくうがらずに絵でもタイルでも描いてくれます。
ところが、いいことばかりじゃない。パソコン学習って軽いんです。 摩擦というかひっかかりが少ない。 ある種の抵抗感も知識の定着にとても大事だと思うのですが。 しかし、軽さを短所とみるのでなくひとつの性質と考えるべきかもしれません。 学校や塾で授業の中で活用するとき、指導計画のどこに位置づけるかが問題です。 導入の時点で単純なモデルの予行。 復習に使うのも同じこと。軽みを活かした利用を心がけるべきでしょう。 「得意を伸ばす」これは子どもたちではなく、CAIのことです。 パソコンに不向きなところは無理をさせない。わたしの基本的な考え方です。

 ものには順序がある
 コースウエアというほど大袈裟でなくても、ものごとを系統的に教えようと思えば問題を易から難へ順序立てて並べます。 この作業がむずかしい。例えばいちばん単純なモデルとして英単語学習で考えてみましょう。
ape,make,interesting,この3つの単語を易しい方から並べたら、どうなるでしょう。 語の短い方が憶えやすいから、ape,make,interestingです、 目にする頻度が高い方が憶えやすい、それならmake,interesting,ape。 意味から考えるとinteresting,make,apeかな。 意味の広さで言うとape,interesting,makeになります。 結局、観点によって順序はいかようにも変わります。 単語でさえこの始末、普通の問題を1000題も並べるときの順序は ルールを作らないとどうにもなりません。 迷いは主に観点のところで生じます。 そこをきちんと固める、あとはデータベースソフトに任せてしまいましょう。 まず、それぞれの問題に観点を設け評価を与えます、 その他にに単元や分野コードもついています。 観点相互の関係が整理できればのコードの優先順位も定まります。 後は複数のキーでてソート。これで、だいたいオーケーです。

 紙と石の違い
 じゃんけんではありません。石はコンピュータのことです。 融通が利かないからか。いえ、半導体が石でできているからでしょう。 とにかくパソコンをマイコンと言っていた頃から使っているお年寄りは、 石と呼ぶのが好きです。
それで話はCAIです。今までの教材はすべて紙ベースに考えられたものです。 紙に都合よくできている。 だから従来の教材を何でも石でシュミレートしようとして、結果はトホホになる。
「石には限界がある」ってな悪口を言う人も出てきます。 「紙と石は違うんだ。石は石の得意なところで勝負すればいい。」というのが、自分の出発点です。 例えば試験をして成績をつけるとします。紙は問題を50なら50まとめて面で考えます。 で、面にタイトルがつく。「前置詞の整理」とか「1学期の総復習」とか。 成績も1回目の得点はいくら、2回目は…というふうになります。 ところが石の場合属性はひとつひとつの問題につく。 例えばエスパーは10題ずつ出題しますが、別に1回目、2回目の10題が決まっているのではない。 進度と成績を見ながらその都度10題を構成していくのです。 つまり面は不定です。

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